[PHP]「mailto:」リンクでデフォルトの件名や本文に含まれるスペースや改行を正しく出力する

<a>タグの href 属性に「mailto:」を用いるとクリック時に送り先が設定された状態で標準のメーラーが立ち上がります。
パラメータとして subject を使うと件名が設定され、body を使うと本文を設定できます。
書式としては「mailto:送信先アドレス?subject=件名&body=本文」という形になりますが、
リンク内に日本語などのマルチバイト文字が含まれていてはいけないため、URLエンコードという処理を行い、
URL として正しくする必要があります。

PHP にはそういった場合 urlencode() や rawurlencode() などの関数が用意されています。
どちらも同じ役割ですが、urlencode() はスペースを「+」として変換し(RFC 1738)、
rawurlencode() はスペースを「%20」として変換する(RFC 3986)などの変換方式の違いが有ります。
メールリンクの場合は rawurlencode() の方を使用します。(より正確には RFC 6068 に従う必要がありますが実用範囲では互換性があります。)

また、subject や body, cc など複数のパラメータを用いる場合は http_build_query() を
使うと綺麗に書くことが出来ます。これは連想配列の形で複数のパラメータを受け取り、URLエンコードした状態でリンクを出力する為の関数です。
標準では urlencode() と同じ RFC 1738 による変換が行われますが、第4引数に PHP_QUERY_RFC3986 を
使うことで rawurlencode() と同じ RFC 3986 での変換を行うことが出来ます。
加えて第3引数を「&amp;」とすると区切り文字の「&」自体もエスケープすることが出来ます。

<?php
$body = <<<EOD
一行目
二行目
三行目
EOD;

$query = http_build_query([
    'subject' => 'ここに件名が入ります',
    'body' => preg_replace('/\R/', "\r\n", $body)
], null, '&amp;', PHP_QUERY_RFC3986);
?>
<!DOCTYPE html>
<html>
    <head>
        <meta charset="utf-8">
        <title>mailto test</title>
    </head>
    <body>
        <a href="mailto:email@example.com?<?php echo $query;?>">Email</a>
    </body>
</html>

本文などで改行を行う場合は改行コードとして「\r\n」(CR+LF)を用います。これは変換すると「%0D%0A」として表されます。
上記サンプルでは preg_replace() によって統一しています。

[PHP]LaravelのTask Scheduler(Cron)でPHPの場所やバージョンを指定して実行する

LaravelにはCronタスク管理機能が有り、一つのCronジョブを「* * * * * php /path/to/artisan schedule:run >> /dev/null 2>&1」のように指定しておくとスケジューラーが実行されたタイミングで条件に合うタスクが自動的に実行されます。
laravel 5.2 の場合 app\Console\Kernel.php で管理ができ、 直接 $schedule->exec() でコマンドを実行する他、$schedule->command() を使って作成済みのコマンドを実行することも出来ます。
protected function schedule(Schedule $schedule)
{
    $schedule->command('emails.send')->cron('0 */3 * * *');
}

上記の例では cron() で指定された時間にコマンドが実行されます。表記は「分 時 日 月 曜日」の順で、「*」は「すべて」、「5」は5の時に、「*/5」は毎を表し、分に使うと5分おきにという意味になります。曜日は 0〜7 で日曜日から始まります。「1-3」のようにすると範囲を指定でき、「1,3」のように区切ると複数指定できます。指定した時間にスケジューラー自体が実行されている必要があるため、スケジューラーを1時間おきに実行するにCronがセットされている時、Laravel側に5分おきのコマンドを設定しても1時間おきにしか実行されません。

条件に一致した時、「/usr/bin/php artisan コマンド名」のような形で実行されます。

しかし、Xserver での「/usr/bin/php」は執筆時点では PHP 4.3.9 を指すため、バージョンが古すぎて正しく実行されません。
バージョンを変更して実行するためには「/usr/bin/php5.6」や「/usr/bin/php7.0」を指定する必要があります。

変更する場合は .env ファイル内に PHP_PATH という定数を新たに書き加えます。

PHP_PATH=/usr/bin/php7.0

これによってタスクスケジューラーからの実行時にも適切なバージョンの PHP バイナリが使われます。

[PHP]コンフィグファイルから設定情報を読み込むためのConfigクラス

PHPファイルに連想配列の形で保存しておいた設定情報を読み込むことが多かったのでスタティッククラスとして定義してみました。
Config::set_config_directory(ディレクトリパス) でコンフィグファイルのディレクトリを指定しておき、Config::get(‘パス.ファイル名.配列のキー’) で情報を取り出せるようにしてあります。単純に Config::get(‘ファイル名.配列のキー’) と書いても動作します。

【使用例】

<?php
require 'Config.php';
Config::set_config_directory(__DIR__ . '/config');
echo  Config::get('app.url');    // http://example.com

設定ファイル config/app.php

<?php
return [
    'url' => 'http://example.com',
    'email' => 'user@example.com',
];

Config.php

<?php
class Config
{
    protected static $directory;

    public static function set_config_directory($directory){
        self::$directory = $directory;
    }

    public static function get_config_directory(){
        return rtrim(self::$directory, '/\\');
    }

    public static function get($route){
        $values = preg_split('/\./', $route, -1, PREG_SPLIT_NO_EMPTY);
        $key = array_pop($values);
        $file = array_pop($values) . '.php';
        $path = (!empty($values)) ? implode(DIRECTORY_SEPARATOR, $values) . DIRECTORY_SEPARATOR : '';
        $baseDir = self::get_config_directory() . DIRECTORY_SEPARATOR;
        $config = include($baseDir . $path . $file);
        return $config[$key];
    }
}